「日本名曲アルバム」収録 & はやみん合唱団「織声」演奏会

日曜日はBS-TBS「日本名曲アルバム」の収録でした。今回編曲したのは1曲のみでしたが、Harmonia Ensembleのみなさんによるじわっと熱い演奏を聴かせていただき、放送が楽しみです。

夜は豊洲シビックセンターホールにて開催された、はやみん合唱団「織声」の演奏会へ。織声は「はやみん」こと、声優・歌手の早見沙織さんが歌う楽曲を合唱で表現したい!とメンバーが集まって結成された合唱団です。当日は全17曲が歌われて、そのうち3曲を担当しました。「空の移ろい」と題されたこの演奏会、昼から夜への移り変わりを追いながら汽車に乗って旅をする…という設定・演出のもと、その「停車駅」として曲が歌われるのです。演奏曲の全てがはやみん楽曲というわけではなく、他アーティストの作品や合唱曲など、さまざまな楽曲が歌われました。ホールは舞台面の上手側と後部がガラス張りになっていて、最初は閉じられていたその2面が「おやすみ」(松下耕作曲)の演奏中にゆっくりと開いて夜景が見えてくる演出。静かに感じ入っていました。


編曲を担当したのは「影踏み」(nano.RIPE)「ワンダーステラ」(fhána)「満天」(Kalafina)の3曲。後ろの2曲は本演奏会のための書き下ろしです。アレンジにおいて大切なのは「原曲と同じ風景が見えること」だと常日頃から力説している私、今回も聴衆・歌い手とどのような風景を共有できるかを感じながらの編曲となりました。2曲はピアノ付き混声でしたが「満天」のみ、たっての希望でア・カペラ女声四部合唱の編成。女声合唱のもつ鋭さが原曲のバックグラウンドにある残酷なまでの美しさとマッチしていい着地に。

いわゆる「サブカル合唱団」など、ポップカルチャーの演奏に特化した音楽団体も常設・企画の区別を問わず増えてきました。この手の団体は楽曲、アーティストなどで「共通項」を持ったメンバーを集めることが多いのですが、織声の演奏会はそこから一歩進んで、よく練り上げられた演出をそうと気づかせずに見せたり、多彩な作品の中から団体のコンセプトを巧みに透かしたり…と、ぶれない軸足があるからこそ最大限の攻めが感じられ、90分休憩なしという時間設定もあいまっていい没入感。コンセプチュアルな演奏会として成立していました。

おまけ(妻は当日スタッフでした)

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